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夢シート小桜とか描いてます。ひっらひらで小桜全開にKY感漂ってる感じです。
派閥を狂信者にしようか悩み中。

杏理は設定がなかなか固まりません。どうしたものか……。

 ※

ぴくあくフォルダを漁っていたら、書きかけのまま放置していたSSが発掘されてしまいました。
確か鉤辻組の最新キャラが燕ちゃんの頃に、(当時の)鉤辻組全員登場の話を書こうとしたんだった、ような気がする!
懐かしいなぁ……(´∀`*)
みこさんが描かれてたフルイたんがぼたぼた降ってくる漫画に勝手に続きたかった。総力でごめんなさい。

せっかくなので貼ってみたり。
お借りしましたごめんなさい ⇒ 若頭、ゆっきー、みっくみく、猫道くん、舞夢ちゃん、マキ様、厳志さん、たくみん、燕ちゃん、フルイたん。
書きかけなのでこの後に登場する予定だったおぼろんとかなめんは居ません……(´・ω・`)

ただ、キャラがいまいち掴みきれてない頃に書いたので、皆さんなんか違う感じです。申し訳ない……!

続きを読むからどうぞ。珍しくBL注意報が出てない!



 * * *


澄みわたる清らかな青空が、夕闇に堕ちていく時間。
暗黒街と呼ばれるその場所でも、少なくとも一見は静かな安らぎの夜を迎えようとする黄昏時。

街のとある一角に、悪い冗談のような、あるいはB級モンスター映画のような愉快な光景が現出していた。

「おいおいおい何だよコレェ!?」
「フルイではないか?」
「そりゃ見りゃ分かっけど、何でこんな大群なんだよ?
 しかも何でうちの屋敷包囲してんだよ!」
「……さて、何故であろうな」

その中心で、鉤辻組の若頭と彼の父親役を自任する古株の組員は
むぎゅむぎゅとフルイにおしくらまんじゅうされていた。
一見愉快な光景だが、フルイのおしくらまんじゅうはすなわち、捕食だ。

「う、わっ! 溶けてきた! 服がどろどろ!」
「坊、脱ぐんや! 服が溶ける!」
「服脱いだら俺が溶けるよなぁ!?」
「じゃあフルイを斬るんや!」
「それだ! じゃねぇ、何で一番はじめにそれが出ないんだ!?」

暗黒街の住人なら誰もが見慣れた生き物、それがフルイであるが、
ここでの生活が長い雪之丞でもこんな大群は見たことが無かった。
むしろ複数の個体が同時に出てくること自体が珍しい。
それゆえに、アリエナイ光景に知らず知らず呆然としていたらしい。

だが正気に戻ってしまえば、いかに大群であろうとも、フルイ如き彼らの敵ではない。

「おりゃあ!! ひっつくな!!」
「……ふん」

フルイたちは哀れにも、見る間に割られ、砕かれ、汁を撒き散らして消えていく。
しかし―――

「だあああ! 多い! 何だコレ多すぎっぞ!!」
「きりがないな……」
「一体どっからこんなに湧いてきたのかねー」
「ねー」
「なー……って未来!? 何してんだお前!」
「フルイに半溶けにされた無様な昆布を記念撮影?」
「昆布言うな!」
「後でオイラにもダビングさせてくんないかい?」
「税込み2500円」
「ダビングすんな! あと微妙に安くないか!?」
「儂にも頼む」
「雪之丞までかよぉ!?」
「……それよりさ。空、気付いてる? 昆布」
「……え、」

空が暗いのは太陽が去ったからだけではない。
月の光さえ通さないほどに無数の漆黒の体が、頭上に浮かんでいるからだ。
彼らにとって、一体一体は相手をするのも馬鹿らしいほどに弱い。
しかし、もし天を埋め尽くす彼らが、一斉に降ってきたら?
その硬い体は、ただその質量、そして落下加速度だけで十分、抵抗を許さない鈍器となる。
ごくりと唾を飲んだのは誰だったか。

―――絶望的なまでに、フルイは増え続ける。


 * * *


「もう、やーっ! こないでー! おようふく破れちゃう!」

醍吾たちが空を見上げ冷や汗を垂らしている頃。
彼らと屋敷を挟んでちょうど逆にあたる裏庭で、舞夢がひとり涙を滲ませて
フルイの大群と戦っていた。
短刀を振り回す舞夢が涙声で抵抗すればするほど、フルイたちが撒き散らす体液が増え、
結果としてどんどん舞夢の服は破れていく。
だからといって抵抗しなければ服ごと自分を溶かされるわけで、
つまり舞夢に逃げ場は無かった。

「たすけてぇ、コンちゃあん……」

舞夢が兄とも慕う若頭の名を呻いたそのとき、

「大丈夫!? 舞夢ちゃん!」
「マキちゃん!」

飛び込んできたのはコンちゃんではなかったが、頼りになる姉貴分のマキだった。
安堵に表情が緩み、次の瞬間ハッとして布きれになった服を寄せ集める。
騙したい訳ではないけれど、自分の性別をまだ彼女には明かしたくなかった。

「女の子になにセクハラしてんのよッ、この一つ目オバケ!!」

幸いマキは舞夢の無事を確認した後はそちらを見ず、
自慢の拳を振りかざして巨大なフルイへ突っ込んでいく。
近接しなければ戦えない拳ひとつが武器というのに、
華麗な身捌きで散っていくフルイの飛沫を全て避け、次々と敵を薙ぎ倒す。

「マキちゃん、かっこいー!!」
「あんがとっ!」

舞夢も負けてはいられない。
干してあったシーツの中の、奥の方の一枚を物干し竿から引きずり落とす。
幸いフルイの体液をほとんど被っていない。
それを体に巻きつけようとして―――

「お嬢たち、無事かい!?」

屋敷から飛び出してきた男の声に反射的に刀を投げつけた。

「やー! 舞夢のハダカみたー! へんたいー!!」
「何っ!? 女の敵、覚悟!!」
「うわっ、ちょっ、待」

遠慮の欠片もなく顔面に突っ込んできた拳を、厳志は間一髪右手のみで受け止める。

「なんだか分からねぇが、少なくとも俺には見えんぞ!」
「……そうよね、厳志さんじゃあ見えないわよね」

うん、と頷いて、マキは拳を納める。ついでに振り向きざまにフルイを一匹薙ぎ倒す。
薙ぎ倒された一匹が別のフルイに突っ込み、さらにドミノ状にフルイたちがよろめく。
マキが盲目の任侠に気を取られている間に、舞夢はシーツを縛り簡素な衣を纏った。
うん、とひとり頷く。

「舞夢、行っくよー!」
「威勢がいいな、嬢ちゃん!」

元気を取り戻した舞夢は短刀を構え、再びフルイたちの中で悪夢のように舞い踊る。
負けじとマキも妹分の後を追い、ふたりの背中を厳志が力強く守る。

裏庭の3人の戦いも、まだ終わらない。


 * * *


「んもぅ、ホントにキリがないわねぇ」
「で、すねっ」

台所で夕飯を作っていた杏理と、手伝い当番に当たっていた拓海もまた、フルイの大群と対峙していた。
料理の匂いを嗅ぎ付けでもしたのか、厨房に程近い勝手口付近にもフルイが集中している。
……いや、料理された食材に集中しているのではなく、
フルイたちにとってのごはん、すなわち杏理たちにたかっているのか。

「杏理さん、もうちょっと動く幅狭めてください!」
「分かったわぁ」

拓海の超能力でシールド状の防壁を張り、杏理の刀が通る分だけ作った隙間から攻撃する。
実に効率の悪い戦い方をしているふたりであるが、その理由は
『だって着物溶けちゃうじゃない~』という杏理の我侭である。
拓海の能力を攻撃に回したほうがずっと効率が良いのは自明の理。
そんなことは拓海にも分かっているが、従っているのは彼の優しさか、もしくはヘタレさか。
余談だが彼は「鉤辻組で弄りがいがある人ベスト2」に輝いていた。1位は言わずもがなだ。

「このコたち、一体どこから―――」
「うわああああぁぁっ!!」
「杏理さん、上!!」

ほとんど流し作業のようなやる気のなさでフルイ群を片付けていたところに、
高所から降ってくる悲鳴。はっとして上げる視界を、淡紫の影が横切っていく。

「―――燕ちゃん!!」
「くそっ、届け……ッ!!」

弾かれたようなスピードで紅い着物が舞い、少し遅れて拓海が手を伸ばす。
固い石が敷かれた庭園に、小柄な体が打ち付けられるその直前、
拓海の能力で落下速度が緩み、その下に杏理が滑り込む。

「……った、ぁ……燕ちゃん、大丈夫?」
「……あ、れ? 僕、生きて……あ、あっあ杏理さん!?」

密かに想いを寄せている女性(と思っている)に抱かれている現状に、
燕は頬を赤く染めるが、杏理はそれを見ていなかった。
視線の先は拓海と同じく、先ほど燕が降ってきた屋根の上。

「燕ちゃん、アレにやられたのね?」
「バカでっかいですね……フルイって普通体長どのくらいでしたっけ」
「知らないけど、あれは20mくらいはありそうねぇ」

遠目に見れば、鉤辻組本部に突如ビルが建ったようにしか見えないだろう。
先ほどまで空に無数に浮かんでいたフルイたちが集まり、
合体して次第に巨大なフルイ(特大)に変わっていく。

ふと拓海の視界の隅に、膝までもないフルイ(小)が過ぎった。
ぴーぴーと小さな声を上げながら、とたとたと鉤辻組の屋敷へ入っていこうとする。
―――屋敷の中に、何かあるのだろうか?

「杏理さん、ちょっと中見てきます」
「気を付けてね? 燕ちゃんも一緒に行きなさいな。外よりは安全だと思うわ」
「ぼ、僕は戦えます! それに杏理さんをひとりにするわけには!」
「怪我してる子が意地張らないの! アタシはひとりで大丈夫よ、フルイ如きに負けやしないわ」

-----------------------------------------------------------------
ここまでで中断してました。
「ここは俺に任せてお前たちは行け!」ってアレだよね!
おそらく、杏理がこんな格好いいはずがない、と思って続きが書けなくなったものと思われます/(^o^)\

なんかこうあれだ。杏理が自らフルイのエロ強酸に突っ込んでいって、
確信犯全開で服だけ溶かしてイヤ~ン☆的全裸ポーズ、
それを見たたっくんたちが ポカーン → ウゲエェェェ の流れとかどうだろう。
ヨゴレキャラ万歳!!
 

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