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とらこさんちのショタそーあんにきゅんきゅんしすぎて過去編が書きたくなった!
ショタそーじくんとかあれだよね、もうどうしようもないほど私キラーだよね!! 愛のスナイパーめ!!

……だというのに、書いてたら異常に薄暗くなりました。ショタ杏理は鬱すぎた。

どっちかっていうとグロ強めの18禁です。嫌なエロもあるけど。
あと、変態モブ男注意。笑える変態じゃなくて真性犯罪者方面の変態です。書いててきもちわるかった。

アンリ15歳、はじめてのさつじんき。

 

*ぴく悪過去 *10年前 *R-18G *R-18

OKなら「続きを読む」からどうぞ。
BL注意……というか、どっちかと言うと虐待注意です……。


 * * *
 

客の選択を間違えたな、とアンリは朦朧とする意識の中で考えた。
血にまみれた自分の指先が弱々しくシーツを引っかくのを、他人事のような目で見つめる。

金回りの良さそうな男を捕まえた、と喜んだ自分はどこまで馬鹿なんだろう。
よく世話になる宿に案内しようと背を向けた瞬間布で口をふさがれ、
気が付いた時には全裸でどこかの部屋のベッドに転がされていた。
危機を感じ逃げ出そうにも身体は動かず、そのままいたぶられ続けて今に至る。

痛みがどんどん増えていく。

客の男が、異様な笑みを漏らしながら銀色のメスでアンリの白い皮膚を切り裂いていく。
理知的に見えるのだろう銀縁の眼鏡がきらりと光ったが、その奥にある狂気はとても隠し切れない。
絶えず聞こえるくすくす笑い。なにがそんなに楽しいのだろう。
俺はこんなに痛いだけなのに。

「ふふ……綺麗だよ、少年」

銀の刃が白い胸に走り、また真紅の線を残す。
ひとつひとつは到底致命傷にはなり得ない、ごく浅い裂け目。
しかしそれが赤い網目のように、全身を覆いつくすほどになればもう、痛いと思うことすら面倒だった。

「君は赤がよく似合うね?」

薄く、だが極力痛むように傷付け、その傷口を爪でなぞり掻き毟る。
痛覚の敏感な場所ばかりを上手に狙っていく手口は、もしかしたら男は医者なのかもしれなかった。
悲鳴を上げてベッドの上でのたうつ気力すら失ったアンリは、人形のように横たわりながらただ終わりを待つ。

痛みに慣れて無反応になってきたアンリに顔を顰め、男は懐から小瓶を取り出した。
ぱしゃり、と傷まみれのアンリの身体にそれをぶちまける。

「ああああああああああああああああああ!!!!!」

引きつる喉から絶叫を搾り出し、小さな身体をぎゅっと縮めて限界まで目を見開く。
呼吸が出来ない。痛いという単語すら間に合わない。
満足気に笑う男の顔が、痛みのあまり溢れた涙に滲みぼやける。

「いい子だ……いい悲鳴だ。ご褒美をやろう、少年」

いつのまにかスーツを脱ぎ捨てた男が、欲望を滾らせ痛みに震えるアンリの上に圧し掛かる。
荒い息と冷たいメスが顔に触れた。頬に薄い線を付け、あの小瓶が傾げられ―――

「……!!」

アンリの動きは素早かった。
薬に自由を奪われた身体を痛みへの恐怖だけで跳ねさせ、
油断していた男の手からメスを奪ってその身体を払いのけるように横一直線に振りぬく。

それは何らかの意図を持って行われた動きではなかった。
痛いのは嫌だ。俺にさわるな。嫌いだ、どけ!
ただそれだけの意味しかない。
だが鮮血はぴしゃああぁと間抜けな音を立て、いっそ滑稽なほどの勢いで部屋を赤く染める飛沫を上げる。

頚動脈を綺麗に切り裂かれ、アンリの上で男は死んだ。

ぬるい重み。きもちわるい。天井にも赤い模様が付いてる。
飛沫いた血が目に入り、赤い視界をアンリは擦った。
持ち主はもう死んでいるのに、しつこく太股に触れる異物が忌まわしい。

上に乗る男の重い死体が肌に冷たくなりはじめてから、ようやく薬が切れたアンリはのそのそと這い出した。
ぼんやりとしたまま男の荷物を漁る。
財布には分厚い札束とカードが入っていた。ピストルもある。足が付くのでカードは置き、他はありがたく頂いておく。
着るものがない。これでは寒い。男が脱ぎ捨てた服を着てみる。
15歳にしては非常に小柄なアンリには大きすぎるが、ないよりはマシだ。
袖と裾を折り返し、不恰好ながらもこれでいいかと諦める。
どう見えるだろう、おかしすぎないだろうか、と大きな鏡の前に歩み寄る。

赤かった。
顔が血に染まって赤かった。
服から覗く肌が血に染まって赤かった。
もともと赤みの強い髪が、男の血に固まっていつもよりずっと赤かった。

「ひっ……い、」

詰まった息が喉に張り付く。
がくがくと体が意思と無関係に震えた。
ひとを殺した手に、血がこびりついている。

纏ったばかりの服を脱ぎ捨てた。
部屋を見回してバスルームであろう半透明の扉に飛び込もうとし、男の死体が目の隅に映る。
それが起き上がって自分を殺し返そうとするのではないかと、アンリは脅えた。
震える手で先ほど盗った拳銃の撃鉄を上げ、もう死んでいる男の頭に打ち込む。
一発。二発。
サイレンサー、という単語をアンリは知らないが、その機能は自分の役目を果たし、
小さなピストルはほとんど音もなく男の脳漿を撒き散らした。

それからアンリはバスルームに駆け込み、こびりついた血を流そうと懸命に酷く沁みる身体を擦った。
「い、やだ……いやだ……いやだぁ……」
ぼろぼろと涙を流しながら赤く染まる水に脅える。
どこからが自分の血で、どこまでが男の血か。
バスミラーに映る汚い自分に、アンリは泣いた。

しばらくして濡れたままふらふらとバスルームを這い出し、
脱ぎ捨てた男のスーツを着なおして、金とピストルだけを掴んで部屋を出た。
そこはラブホテルの一室だったらしい。こういう場所ではよくある、一度も人と顔を合わさずに外へ出られるシステムに感謝する。
ここを、はやく、はなれなければ、殺して、警察が、逃げないと、たすけて、だれかたすけて、……たすけて……
弱々しすぎる声は音にすらならず、アンリの頭の中だけを流れていく。
 

 ※


彷徨い出た外の世界では、夕暮れの太陽が街を金色に染めていた。
暗い路地の向こうに見えるのは、見たことのない穏やかな世界。
暗黒街と呼ばれる場所から、外へ連れ出されていたらしい。

ゴミ箱の陰から、そっと通りを窺った。
買い物帰りの親子が、仲良く手を繋いで歩いていく。
ぷぷー、と遠くから聞こえたクラクションの音も、いたって穏やかだ。
知らない世界に、アンリは呆然と見入る。

ごく近くを、楽しげに談笑しながら自分と変わらない年頃の少年たちが通り過ぎた。
びくっと身を竦ませ、ゴミ箱の陰で身を硬くする。

「待てそれなくね? 普通そこはうまい棒だろ。なっとう味で」
「いや酢昆布だって。都こんぶだって」
「俺それ両方食えねーんだけど! 明らかに負けんの俺なのに! マリカー先週買ってもらったばっかなのに!」
「諦めろ」
「ひでえよ! お前らみんなひでえ! 俺泣いちゃうよ!?」

会話の内容はさっぱり理解できないが、とても楽しそうなことだけはよく伝わってきた。
そして、それらが自分とは全く無縁であることも。

真新しい制服を着た少年たち。血まみれでぶかぶかのスーツを引っ掛けた自分。
金色の光の中を歩く少年たち。ゴミ箱の陰で縮こまる自分。
笑顔をはじけさせる少年たち。いつのまにか頬が涙で濡れている自分。

ひどくみじめだった。
寒かった。とてもとても、寒かった。
世界中の暖かいもの全てがアンリをきらっていた。

何が悪かったんだろう。
だって選択肢なんてどこにも無かった。
身体を売る以外に、お金を得る方法が無かった。
死体を漁る以外に、衣服を得る方法が無かった。
どう出来たって言うんだ。どう!

アンリに気付くことも無く、去っていく少年たちの後ろ姿を見た。
汚い同性に組み伏せられる屈辱を味わうことも無く、虫がたかり始めた死体から剥ぎ取った布を纏うことも無く、
優しい親にぬくぬくと守られて、楽しそうに笑いあう少年たちの後ろ姿を。

拳銃を握る手がゆっくりと上がった。
どうして俺だけがこんなに苦しまなきゃいけないんだ。
撃鉄がかちゃりと音を立てる。
どうして俺だけがこんなに不幸なんだ。
少年たちの中で一番目立った、淡い色の髪の中心に狙いを付ける。
やせ細った白い指がゆっくりと曲がり、

そのまま腕が降ろされた。

「っく……う……あぁ……」

嗚咽が漏れる。
幸せそうな人間を撃って殺して、それで何が変わるのか。
何も変わりはしない。自分以外に不幸な人間が増えても、自分が幸せになれるわけじゃない。
なにも、変わらない。

変えるには。

降りた腕を、もう一度ゆっくりと持ち上げる。
次に狙うのは去りゆく少年ではなく、

「もう……いいよな……?」

呟きが零れて、自身のこめかみに銃口を押し当てる。
自分が居なくなれば、苦しい胸の痛みも、締め付けられるような孤独感も、全部終わる。
楽になれる。全部、終わりに。
そう思った瞬間。

『……ほら、美味しいでしょう?』

自分が初めて見た、ひとの終わりが頭を過ぎる。
自らの肉を切り裂き。
自らの子に食わせ、命を繋がせた母親の面影。
命を息子に譲り渡した、アンリと呼ばれていた女性の声。

死ねない。
……逃げられない。
だって、彼女は最期に言っていた。

『あなたは……しあわせになりなさい……』

かすれた声でうわ言のように、でも確かにそう言っていた。
自分が死なせたも同然の母親の遺言を果たすと決めて、絶対に忘れないように、その名を名乗り始めたはずだった。

死ねない。
だって自分は、まだ約束を果たしていない。

二度上げられた腕が、また降ろされた。
そのままずるずると、崩れるように座り込む。
流れる涙を拭いながら、必死で嗚咽する声を殺した。

しあわせになりたい。

しあわせになりたい。

 

しばらくの間うずくまっていたアンリと名乗る少年は、やがて痛む全身を引きずり、暗い闇の中へ消えていった。


 ※
 

「つぅかさー、なっとう味あれありえなくね!? なんでうまい棒なのに粘るのさ!」
「なっとうは粘ってなんぼだろ……蔵川、どうした?」
「いや……、」

淡い色の髪をした少年が、ひとり立ち止まって後ろを振り返っていた。

「……なんか、誰かに見られてた気がして」
「気のせいだろー?」
「だろうけど……」
「じゃなかったら俺を好きな女の子が俺を見てたとか!」
「それはない」
「なんでさ! むしろあるだろ! 超あり得るだろ!!」
「……」
「あっ何その冷たい視線」
「……」「……」
「な、何さ何さみんなしてー! ばかー俺泣いちゃう!!」

ちらっと一瞬だけまた後ろを振り返り、蔵川と呼ばれた少年は再び賑やかな仲間たちと歩き出した。

 

 

 


まぁアレだよね! 撃たなくて良かったね!的な!!/(^o^)\

杏理が「杏理」と名乗りだしたのは、「桜野杏理」から戸籍を購入した21歳(鉤辻組参入直後)からです。
それまで母親の「アンリ」という呼び名を名乗っていて、
その響きを持つ名前の戸籍を探しているところで小桜みっけたよ!という自己満足設定。

杏ちゃん15歳の栄養状態は実に悪いので、3つ年下のそーじくんと同年代に見えるくらいにしか成長してません。がっりがりです。
15歳と12歳って、高一と中一の年齢差か……! いい!

少年そーじくんが蹲ってるアンリを見つけにいってしまうパラレルルートとか妄想してました。
私ひどすぎる。主に思考回路とかがとても馬鹿だ。

お借りしました ⇒ 蔵川さんちの創路くん。
 

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